遙か3有川将臣×平知盛
シン…と静まりかえる無音の世界。

雪が天から降りては、冬の風に覆われて、まるで天へ変えるように吹き上がった。

一度きり、その強い風が吹く。


シン。


耳がジンと痛む冷たさに知盛は、すうっと冷たい空気を唇から微かに飲み込んだ。


静けさが、痛む。

寒さはそれほど感じずに、遠くの曇天をただ眺めた。


「…知盛。お前さ、風邪引くぜ。なぁ」

温もる腕に引き寄せられる。



「ああ。    有川」


「名前で呼んでくれないのかよ」

「まさお…」

「略すなよ」

「み」

「…もう良いぜ。なんかお前にそう言うこと左右させようなんて俺が間違ってた」

「そう。 思ってくれるのは有り難い な」



「そうかよ」

「分かってると思うけど」

「では。言うな」

「言うぜ。何度だって。てめぇ、俺の居ない場所で勝手に死んだりすんなよ」

「譲歩する」


「譲歩じゃねぇって…」


繰り返す。
その無限の輪が、何をも意味をなさない事を知りつつ、将臣は、一つ小さく

舌を打つ。


「耳障りな ことを  するな」
「ああ。わりぃ」


着物の衿。

衣擦れ。


シンと静まる空気に。


暖かな温度を唇から受ける。

そうして、朝の静けさが過ぎることに、知盛は、口角を微かに上げた。

































































遙か3有川将臣×平知盛